- 市場は既に縮小均衡してしまっている -


 消費者は劇的なインパクトを求め、新しい組換えが起き始めている。10〜20%ではなく50〜60%の値引きが必要だ。それが出来るところがだけが勝ち残り、圧倒的なシェアを取っている。今求められるマーケット戦略とは...

 今まで「消費者の立場に立って..」というところに限って、嘘臭いところが多かった。苦しんでいる企業の大半がそうかもしれない。企業の利益優先で原価に利益を積んで売値を決め、ごまかし程度の値引きをしている。

 安くすれば成り立たないという論理だ。市場が拡大してる時は、営業マンの努力?でこれでも通用するが、すでに縮小均衡してしまってるマーケットでは、間違いなく撤退組みだ(営業マンに活を入れ続けて消えて行く)。

 ある大手ホテル(福岡)が盆明け稼働率10%と苦しんでいた時、通常4万円の客室を1万円で提供し稼働率90%を得た。航空会社が国内どこでも1万円をスタートさせた日、電話はパンクした。ギリギリの努力でまずシェアを取り、その他で儲ければ良い。

 その為には絶対によそに負けない、何かでNo.1が必要だ。値引きが良いというのではない。営業努力を否定するのでもない。ただ、かつて無いほどマーケットのインフラや消費者動向、情報接触機会などが大幅に変わってるということだ。

 まず、ネットの世界から価格の底辺安定が始まり、リアルの商売へと裾野を広げている。ここで戦うには、2つの局面しかない。「価格」で勝負するか、「価値観」で勝負するかだ。(参照 欲望ではなく「シーン」で売る)

 100円宅配も、100円クリーニングも、サービスの内容を限定したり、システム全体を見直して始めて実現できる (ワールドビジネスサテライト「止まらないデフレ」)マーケットが成熟して、且つ縮小均衡を始めている場合は、いち早く価格で勝負する、出来る仕組み作りが正しい選択だ。

 ここで大切なのは、消費者にとって「瞬間にイメージできる額」で且つ「インパクトがある」という事だ。縮小スパイラルに入った場合、「幾ら使ったか」ではなく、消費の結果「幾ら残るか」という捕らえ方になる。

 100円でなくても良い、1万円でなくても構わない。「幾らで売れるか」ではなく「幾らなら買うか」、幾らで買ったら消費者は手元(生活費、財産)がどれだけ残ると感じるのかだ。手元に対する価値判断ということを忘れてはいけない。

 これだけの値引きが出来て、ギリギリでも利益が出せるというのは、どの会社でも本業の中心的存在で、圧倒的に強くなければ出来ない。かつて拡大した枝葉は切り捨ててでも本業、本質に注力し、一見無謀と思えるかもしれないが、この時期、この本質の部分に限ってのみ攻撃的に、積極展開すべきだ。

 底辺戦争に、ネット広告やマーケティングは欠かせない。去年迄のようにアクセスが幾らあったとか、プレゼントを付けたら何千人の応募があったとかではなく、実際に販売に結びつける手法が必要だ。消費者はどちらに向かっているのか、自社の製品やサービスをどう感じてるいるのか?

 商品やサービスを売るのに、「物」を売る時代はとっくに終わっている。それがどういう「物」なのか?

 物を売る前に、まず知識、ナレッジを提供すべきだ。それを手に入れることによってユーザーの生活はどう変わるのか?をイメージさせる事、それが販売活動だ。